ベトナム ゲアン省調査

9月12日 アジアインターンシップ4日目。

ベトナム ゲアン省調査

この日は①日越友好の森での植林活動②ゲアン省生態村(タンテュイ村)訪問③ゲアン省タンチュオン県人民委員会訪問の3つについて報告致します。

①日越友好の森での植林活動

私達緒方ゼミでは毎年ベトナムゲアン省タンチュオン県にて植林活動を行っています。私達が植林活動を行う土地は、ベトナム戦争による枯れ葉剤の影響、非持続的な開発による森林の伐採、戦後の貧困から逃れるための乱伐により森林が失われ、土壌が劣化した土地であります。この活動はすぐに効果がでるわけではないが、このような土地に植林をすることで土壌が再生し、農作物が育てられるようになり、さらに大きくなった木が木材として販売することで、地元の農家の副次的な収入になることを目的に始まった活動である。今回、あいにくの雨模様で天気が優れない中、私達緒方ゼミ生、ハノイ国民経済大学の学生に加え、地元の農家の方々約20人が参加していださいました。そして、共に1万5000本の苗木を植林しました。天候が優れない中にも関わらず、優しく、親身に植林の方法を教えてくださる地元の農家の方々の暖かさに触れることができました。そのため、私も緒方ゼミの当初の目的のように、この植林活動が継続的に続く事で、この地に、豊かな森が形成され、この森が地元の方々に管理され、この地域の環境と経済の両面を向上する。それだけでなく、住民の憩いの場として機能し、さらには私達のような日本の学生とベトナムの学生が夢を語り合えるような素敵な場所になる事を期待したいです。

②ゲアン省生態村(タンテュイ村)訪問

ベトナムの独立行政法人であるEcoEco(Ecological&Economy)研究所に所属するリン氏の指導のもと、その土地に根ざす伝統農業を効率よく改良した循環型農業に取り組む村を訪問させていただきました。この村では、魚の養殖用に池が作られ、その周辺には竹、お茶、バナナ、ドラゴンフルーツなどの果樹が栽培され、さらに池の近くには、豚小屋があり9頭の豚が飼育されていました。その上、アカシアという種の苗木が植えられ、森林が形成されていました。ざっと村の農地等の使用用途について説明しましたが、この村の1番の特徴は、池、果樹、家畜、森林が循環していることです。どういうことかというと、池を作る際に出た余った土を盛り、そこで果樹を栽培します。そして果樹の余剰作物や家計の残渣は魚と豚の飼料として使われ、豚の糞尿は池に流され魚の飼料となります。さらに森林は木材として副次的な収入になるだけでなく土壌の保水機能を強化し肥沃な土壌を形成し、果樹栽培を支えています。このようにタンチュイ村では池、果樹、家畜、森林が循環しているのです。今回昔からの伝統農業を有効に活用して新たな循環型農業に取り組んでいる村を見学できたことは、地域資源の有効活用の優良な例としてとても参考になりました。

V(庭園)A(池)C(家畜)R(森林)の写真

③ゲアン省タンチュオン県人民委員会訪問

毎年緒方ゼミでは、ゲアン省タンチュオン県人民委員会を訪問し現地の情報提供していただき、実際に私達緒方ゼミ3年生が日本で考えてきた提案の実現可能生について意見交換を行わせていただいてます。

今回私達が人民委員会を訪問した日は、丁度人民委員会で重要な会議が行われていました。それにも関わらず、私達緒方ゼミ生のために意見交換を兼ねた昼食会を人民委員会食堂にて開いていただき、タンチュオン県特有の料理と地酒がふるまわれ、私達を歓迎していただきました。昼食会がいったん落ち着いたところで、私達は人民委員会の方々にタンチュオン県の現状についてお話をうかがいました。タンチュオン県は、人口の80%が農業を職業とし、平均所得は600ドル〜720ドル/年(日本円で約48000円〜57400円)だそうです。このことから、ベトナム全体の一人当たりのGDPが1168ドル(日本円で約93440円)であることを考慮して、都市化、工業化への産業構造の変化と、それに伴う農村と都市の所得格差という地域開発班が想定していた現象がベトナムでも起こりつつあることが伺えました。また、環境班が目指すコミュニティによる森林管理を考えていく上で非常に参考になるお話も伺えました。それはタンチュオン県の森林管理についてです。地元の住民は森林を刈る、もしくは植林する際、人民委員会に報告しなければならず、人民委員会はそれにより地域内の木の数を把握し管理を行っています。ここでいう管理とは、違法伐採をなくすための地域内の森林の把握をいっており、住民は自らの手によって植林した木は自由に刈りだすことができるそうです(ただし、天然林および政府の管理下の木に関しては住民が刈る事はできない)。両班ともに現地でしか得られない情報をえることができ、大変充実した昼食会となりました。