東アジアの環境問題と「社会的共通資本」の整備

現在、東アジアの環境問題は、農業の拡大化・工業化に伴う森林減少、工業化に伴う産業公害の発生、人口増大による都市肥大化とモータリゼーションによる都 市公害などである。それらは、市場経済の発展と社会的共通資本の整備の遅れによる不均衡によって把握できる。ここにおける「社会的共通資本」は、「社会資 本」、「自然資本」、「制度資本」から構成されるもので、宇沢弘文教授の展開する経済理論の具体化を試みることである。東アジア諸国は、「社会資本」とし てのインフラの整備、「自然資本」としての自然環境の保全を目指し、先進国の開発と環境関連の法制度を整備し導入する傾向にあるが、国内の「制度資本」と しての人材育成・技術の内発的開発・金融制度の整備などが追いつかず、そこでも不均衡を引き起こしている。