第3回EDE報告

日時:2011年6月28日(火) 16:35~18:35
場所:多摩キャンパス 2号館 1階 2109号室
内容:経済発展と環境保全

今回は経済研究所客員研究員の松谷泰樹様にお越しいただき、エコビレッジの「経済発展と環境保全」について講義して頂きました。

―「里山」こそが日本のエコビレッジの原型である―
この日の講義は日本の「里山」をメインテーマに進められました。

「里山」とは都市域と原生的自然との中間に位置し、様々な人間の働きかけを通じて環境が形成されてきた地域のことです。
これは昨年名古屋で開かれたCOP10でも話題になり今世界中で注目されている概念で、人と自然がうまく共生している様子のことを指します。ジブリ映画の「となりのトトロ」での風景を思い描いてもらうとわかりやすいでしょうか。
緑がたくさんあり、多様な生物が息づき、人々が活き活きと生活を営む風景…それが「里山」です。

エコビレッジは広まって間もない言葉ということもあり、環境負荷の低い暮らしを営む「エコで先進的な村」というようなイメージで世間に受け止められていますが、日本の伝統的な暮らしである「里山」にルーツを持つものである、と松谷様は仰られていました。

しかし近年、そんな「里山」が都市開発や経済発展に伴う環境破壊により急速に失われてきているそうです。
世界のあちこちを見ても豊かな自然が急速に減少していますが、「里山」の消失も含むこれら諸問題は現在の主流派経済が自然を考慮してこなかったことが大きく影響しています。
しかし、そのような経済は限界を迎えようとしており、これからは発展と保全を両立させた経済のあり方が求められています。
それは言い換えれば、人と自然の共生です。

そんな中で昔ながらの「里山」を思い出し、そこから学ぶということが大事であると、最後に松谷様は仰られていました。


人と自然の共生…
そんな昔には当たり前のようにあった考え方(「里山」)をもう一度見つめ直して、まずライフスタイルから変えていこう。
それがコミュニティという形で表れたのがエコビレッジなのではないでしょうか。

都会に住んでいると忘れがちですが、私たちの生活は沢山の自然に支えられています。
今回、経済と自然の関わりを学んでいく中で、その繋がりがいかに大事かを再確認することができました。

松谷様、お忙しい中貴重なご講義ありがとうございました。

文責:伴友衛